少年更生の「兄・姉」ボランティア激減…学生多忙も一因 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

少年更生の「兄・姉」ボランティア激減…学生多忙も一因
 保護観察中の少年の相談相手となり、更生を支援する青年ボランティアの人数が、減り続けている。

 ピーク時1万1000人以上いた人数は現在は約4000人。国家公務員の保護観察官などと異なり、同じ目線で少年と向き合える貴重な存在だけに、関係者は「活動に関心を持つ人が増えてくれないものか」と頭を悩ませている。(中村亜貴)

 全国各地には、保護観察所から依頼を受け、非行などの問題を抱える少年の悩みを聞いたり、一緒に遊んだりするボランティアがいる。少年の「兄」や「姉」のように更生に寄り添うことから、「ビッグ・ブラザーズ・アンド・シスターズ」(BBS)と呼ばれる。

 近年、この活動の参加者が目に見えて減ってきた。1940年代後半に始まったBBS活動のピークは60年代後半で、会員は1万1000人以上いた。その後、徐々に減ったものの85年以降もほぼ6000人台で推移していたが、ここ4年ほどで約2000人減り、昨年は約4300人に。現在の会員のうち約2000人は30歳以上で、少年との世代格差も生じ始めている。

 東京都BBS連盟会長の柴香里さん(45)の元には、都内各地のBBS会の幹部から「若い人が来ない」「就職活動などですぐやめてしまう」との声が届く。一昨年まで大学の講師をしていた柴さんは、3年時から就職に向けた活動をしたり、資格取得などのため専門学校に通ったりする学生たちの姿を目にしてきた。「学生が忙しくなっていることも、BBSの参加者が減った原因の一つかもしれない」と話す。

 会員の獲得に悩む練馬区BBS会。会長を務めたこともある武蔵大4年の須田量平さん(25)は、「3年生の時、同じ学年のメンバーがインターンシップや会社訪問で忙しくなるからと言って、会をやめていった」と寂しそうに語る。

 最近では、保護観察所が支援を依頼したくても、その地域にBBS会員がおらず、断念するケースも。日本BBS連盟の馬場義宣会長は「BBS活動は少年の更生を社会で支える仕組みで、会員も少年とともに成長できる。ぜひ多くの人にかかわってもらいたい」と参加を訴えている。

(2009年2月12日15時21分 読売新聞)